「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」という有名なことわざを聞いたことがあると思います。子供の頃から風邪を引いた時にすりおろして食べたりと、私たちにとって非常に身近な果物ですよね。
しかし、このリンゴがダイエッターや本格的に体を鍛えているトレーニーにとって、サプリメント顔負けの「最強のボディメイク食材」であることをご存知でしょうか。
ただ美味しいから、体に良さそうだからと何気なく食べていたリンゴには、脂肪の蓄積を防ぎ、筋肉の成長を強力に後押しする驚くべき成分が隠されています。調理の手間もなく、サッと洗ってかじるだけで完璧な栄養補給ができる究極のファストフード。今回は、そんなリンゴの持つ圧倒的なパワーを完全版ガイドとして詳しく解説します。
そもそも【リンゴ】とは?
世界中で愛される医者いらずの果実
リンゴは中央アジアが原産とされ、現在では世界中で何千種類も栽培されている歴史の深い果物です。日本でも青森県や長野県を中心に多くの品種が育てられており、秋から冬にかけて旬を迎えますが、貯蔵技術の進化によって一年中いつでもスーパーで手に入る、非常にありがたい存在です。
実は低カロリーで腹持ちが抜群
甘くてジューシーなので太りやすいイメージを持たれるかもしれませんが、中サイズのリンゴ1個でおよそ140キロカロリー程度です。これはコンビニのおにぎり1個分よりも低い数値です。水分と食物繊維がたっぷりと含まれているため、しっかりと噛んで食べることで、少ないカロリーでも驚くほどの満腹感を得ることができます。
持ち運びやすさが筋トレ民に最適
タッパーに詰めたり、保冷剤を持ち歩いたりする必要がありません。カバンの中にそのままポンと入れてジムや職場に持っていける手軽さは、リンゴならではの強みです。忙しい仕事の合間やトレーニングの直前でも、場所を選ばずにサッとエネルギーをチャージできます。
ダイエット効果
リンゴポリフェノールが脂肪の蓄積を防ぐ
リンゴのダイエット効果を語る上で欠かせないのが、強力な抗酸化成分である「リンゴポリフェノール」です。この成分には、食事から摂った脂肪が体内に吸収されるのを抑え、体外へ排出するのを助ける働きがあります。さらに、すでに体についてしまった脂肪を燃焼しやすくする効果も期待できるため、本気で体重を落としたい方の心強い味方になります。
ペクチンが血糖値の急上昇を抑える
リンゴには「ペクチン」という水溶性食物繊維が豊富に含まれています。ペクチンは胃腸の中でゼリー状になり、糖質が吸収されるスピードをゆっくりにしてくれます。食後の血糖値が急激に上がることを防ぐため、脂肪を溜め込むホルモンの分泌を抑え、太りにくい体質へと導いてくれます。
カリウムがむくみを解消してスッキリ見せる
ダイエットを頑張っているのにシルエットが変わらない時は、体内に余分な水分が溜まっている「むくみ」が原因かもしれません。リンゴに含まれるカリウムは、体内の不要な塩分と水分をセットで外に出してくれる働きがあります。夕方になると足が重くなる方や、顔周りをシャープに保ちたい方にぴったりのデトックス効果です。
筋トレ・ボディメイク効果
トレーニング前の最強のエネルギー源
筋トレで重いウェイトを持ち上げるためには、体を動かすガソリンとなる「炭水化物(糖質)」が必要です。リンゴの糖分は、果糖やブドウ糖など吸収のスピードが違うものがバランスよく混ざっているため、食べてすぐにエネルギーになりつつ、トレーニングの後半までバテずにスタミナを持続させてくれます。胃に負担をかけないため、筋トレ前の栄養補給として完璧な食材です。
ウルソル酸が筋肉の成長を強力にサポート
最近のスポーツ栄養学で注目を集めているのが、リンゴの皮に含まれる「ウルソル酸」という成分です。このウルソル酸には、筋肉の合成を促す一方で、筋肉が分解されて減ってしまうのを防ぐ働きがあることが研究で分かってきました。筋肉量を維持しながら脂肪だけを落としたいボディメイクにおいて、これほど頼もしい成分はありません。
クエン酸とリンゴ酸で疲労を素早く抜く
爽やかな酸味の正体であるクエン酸とリンゴ酸は、激しいトレーニングによって体内に溜まった疲労物質をスピーディーに分解してくれます。エネルギーの代謝をスムーズにするため、翌日に重だるい筋肉の疲れを残さず、質の高いトレーニングを継続するためのリカバリー剤として働きます。
健康・美容効果
強力な抗酸化作用で若々しい肌を保つ
リンゴポリフェノールの抗酸化力は、美容面でも絶大な効果を発揮します。ストレスや紫外線によって体内に発生する活性酸素(細胞のサビ)を除去してくれるため、肌のシミやシワを内側から防ぎます。いつまでも若々しく、清潔感のあるハリのある肌を保つための天然の美容液です。
腸内環境を整えて免疫力を底上げする
豊富な食物繊維が腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を綺麗に整えてくれます。人間の免疫細胞の多くは腸に存在しているため、腸が元気になることは、そのままウイルスに負けない強い体を作ることに直結します。絶対に仕事を休めない時期のコンディション管理には欠かせません。
噛む回数が増えて脳が活性化する
シャキシャキとした食感は、自然と噛む回数を増やしてくれます。よく噛むことで脳の血流が良くなり、集中力や記憶力がアップすることが分かっています。午後の仕事でパフォーマンスを上げたい時や、資格試験の勉強に集中したい時のリフレッシュのおやつとしても最適です。
美味しく続けるための食べ方・選び方
栄養の宝庫である「皮ごと」が絶対ルール
これまで解説したリンゴポリフェノールやペクチン、そして筋肉を守るウルソル酸などの強力な成分は、果肉よりも「皮」や「皮のすぐ下の部分」にたっぷりと詰まっています。皮を剥いて捨てるのは、サプリメントの中身を捨ててカプセルだけを飲んでいるようなものです。よく洗って、絶対に皮ごと食べるようにしてください。
食べるタイミングは朝かトレーニング前
リンゴの良質な糖質を一番活かせるのは、これから体と頭を動かす「朝」か、エネルギーを大量に消費する「筋トレの30分から1時間前」です。夜遅くに食べると糖質が消費しきれずに脂肪として蓄えられてしまう可能性があるため、活動量が多い時間帯に食べるのが賢い選択です。
美味しいリンゴを見分けるお尻のサイン
スーパーで選ぶ際は、全体がムラなく赤く色づいていて、持った時にずっしりと重みを感じるものを選びましょう。さらに確実な見分け方は「お尻(ヘタの反対側)」の色を見ることです。お尻の部分が緑色ではなく、黄色やオレンジ色になっているものは、完熟して蜜がたっぷりと入っている甘いリンゴの証拠です。
まとめ
リンゴは、ただの「風邪を引いた時に食べる果物」ではありません。
皮ごとそのままかじるだけで、あなたの脂肪燃焼のスイッチを押し、筋肉をエネルギーで満たし、全身のコンディションを最高潮に引き上げてくれる、自然界が作り出したパーフェクトな栄養食です。サプリメントをいくつも持ち歩くより、カバンにリンゴを1個入れておく方が、ずっとスマートで効果的かもしれません。
次にスーパーの果物コーナーを通る時は、ぜひツヤツヤと輝くリンゴを手に取ってみてください。そして明日の朝、皮ごとシャキッと音を立ててかじりついた瞬間から、あなたの体は確実に理想のシルエットへと近づいていくはずです。

